お彼岸に咲く花 彼岸花

彼岸花とはよくいったもので、暑い猛暑の季節でも冷夏の季節でも、申し合わせたように彼岸の頃に花を咲かせます。気温よりも太陽光の傾による日照時間を感じて花を咲かせるのでしょうか。とは思ったものの、葉は花が終わった後に出て来るのでセンサーとなる物が地上に無いのに日照時間を感じれませんよね。

今でこそ園芸品種としてピンクや白の花もありますが、その鮮烈な赤朱色は誰の目にも強烈な印象を与えます。

子供の頃、その印象深い花に興味を示し家に持ち帰ると、そんな花取ってきたらアカンと叱られたのを覚えています。

彼岸花はどちらかと言うと人々の印象として不吉な花とされているようです。名前も「死人花」や「葬式花」「墓花」「地獄花」「幽霊花」「火事花」などがあります。よく知られる曼珠沙華はまだ印象の良い別名です。

そんな彼岸花も生える場所によっては美しさも感じられます。
海辺に咲く彼岸花は海の青と花の赤のコントラストが素敵ですし、観光名所にもある、田んぼの畦に綺麗に植えられ、黄金の稲穂を赤い額縁で飾ったような田園風景も絵になります。
ただ畦に植えられた彼岸花は、昔は実用面もあったようです。彼岸花には有毒物質があり、畦に植える事によりモグラやネズミの侵入を防いだ事や、飢饉の時は地下の鱗茎を掘り集めあく抜きをして食用とした時代もあったようです。
